どこにも餌食がなく、食物が尽きてしまった時、彼は自分の足をもいで食った。まづその一本を。それから次の一本を。それから、最後に、それがすっかりおしまいになった時、今度は胴を裏がえして、内臓の一部を食いはじめた。少しずつ、他の一部から一部へと。順々に。かくして蛸は、彼の身体全体を食いつくしてしまった。外皮から、脳髄から、胃袋から。どこもかしこも、すべて残る隈なく。完全に。
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